恋愛遍歴-愛を求めた日々-
episode 6

少しずつ、夏が近づいて来ている六月。


あれから、力とは話をしていない茜。


確か…、話をしたのは五月、かれこれ一ヶ月が経とうとしていた。


メールや電話は力から来ているのは分かっていた。


別に避けている訳でもない。


とにかく、執筆に没頭する余り、連絡もせずに伸び伸びになっている。


この調子だと、書きあがるまでは、力との話し合いはお預けになりそうだ。


執筆を始めると、時間が過ぎるのがとても早い。


毎日、頭を抱えながら、文章を構成して行く。


何時間もパソコンに向かい、文字を打ち込み、
頭の中は小説のことだけになる。


こうして、時間は流れ、北国にも夏がやって来る。

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