恋愛遍歴-愛を求めた日々-
帰宅したのは、深夜二時を過ぎていた。
帰って来ると、すぐに書斎に入り、写真を見つめてこう言う。
『光、ただいま』と…。
それから、茜は行動し始めるのだ。
自由に生きている茜でも、自分で決めたルールはたくさんある。
そのルールがあるからこそ、この生活を続けて行けるのだ。
本当に自由に生きられる人間など、この世には存在しない…。
誰でも必ず、自分のルールを持っている。
着替えて、茜はまた書斎へと戻る。
『明日から、書かなきゃいけないな…。
十一月までに三冊はきついなぁー』
出版社との契約は、毎年、二冊出版なのだが、去年からは三冊に変更になった。
一冊増えれば、最低三ヶ月から四ヶ月は執筆に掛ける時間が増えてしまう。