桜りっぷ

居るべき場所

待ってるから・・・

雨が上がり、雲が晴れ
明るい空が広がる。

青信号

街中に響き渡る、バイク音。

加速するスピード・・・

あなたのもとへ。


雨に濡れたアスファルト
から香る香り。

祖父の想いを胸に浬は
バイクを停めた浬は
ヘルメットを取り降り立つ。

黒髪が、雨露に濡れる。

数年前まで、この場所が
自分の居場所だった。

愛した場所・・・

ドアを蹴り上げ、浬は立つ

懐かしい香り・・・

懐かしい顔が並ぶ・・・

「先代・・・」

「八代目」

その中に、浬は塁を見つけ
無事な姿にホッとする。
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