結局、きっと…好き。
「あ、それから…1年間いっぱいいっぱい色々ごめんなさい。
私は……毎日が相当楽しかったですけど、付き纏って申し訳なかったです」
「…………。」
「………じゃぁ、もう…そろそろ帰ります。
さよなら…です…。」
なんとも締まりのない挨拶だけど、最後に話せて良かった。
おかげで……少しは前に進めそうな気がしてきた。
なんとなく清々しい気持ちで先輩の横をすり抜け、前を向いて私は歩きだした。
もちろん寂しいし悲しいけど、悔しいから後ろは振り向かない。
でも走り去ったら敗北したみたいだから意地でも背筋伸して胸張って、シャキッとした後ろ姿見せながら帰ろう。
そんなわけのわからないプライド?…を抱えてただただ前を向いて歩くと、後ろから今までに聞いたことないぐらいの大きな笑い声が聞こえた。