俺が恋したお嬢様



「雪乃ちゃん」


寝室で心配そうな面持ちでベッドに座っている雪乃ちゃんは、俺に気付くと慌てて近付いてきた。



「どうでした?」


「婚約発表することになった」


「…そうですか」


俯く雪乃ちゃんを抱きしめた。



「えっ?翔くん!?」


顔を真っ赤にして腕の中から離れようとする雪乃ちゃん。



ごめん…、好きでもないやつと、中学生で婚約することになって。



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