【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった
「誤魔化すなよ……」





何回目だろ?


なんか、さすがに、キス見ても恥ずかしくなくなってきた……。


「飽きてきたねっ」


未来が、安土さんに聞こえないようにそう言って、クスクス笑う。


「確かにね……」


「安土さ~ん。喉乾いたからお茶ちょーだい」


「冷蔵庫入ってるから、勝手に飲んでいいよ」


安土さんは、まだテレビに釘付け。


「ナナ、行こっ」


未来と一緒にキッチンへ。


「安土さん、相変わらずだね」


「うん。私、類と誰かのキスシーンなんて、見たくないよ。ホントすごいわ、あの子は」


未来はケラケラ笑ってお茶をグラスに注ぐ。


私も、翼のキスシーンなんて……見れないかも。


そう思ってたら、未来がシュンとする。


「ごめん……。類の話、しちゃった」


「えっ!?全然、いいよ。なんで謝るの?」


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