Infinite Information
会場中がパニックになり、観客が逃げていく。
僕達も紛れて逃げようとした。
そのとき、


パンッ………


銃の音が聞こえた。
僕達は振り返った。
サカイさんは打たれていない。
『R』の人が打たれていた。
誰が打ったんだ。

逃げる人と見ている人に分かれた。
僕達は逃げるのを止めた。
気になったからだ。
突然、サカイさんの横に一人の男が現れた。


「我々は『W』である」


僕達は彼らを知っていた。

彼らが世界と戦っている集団なのだ。


「我々の総長がこの国にも素晴らしい組織があると聞いて来てみればただの変態ではないか。
こんな奴らがいるようではこの国は変わらない。
本日を持って我々はこの国に戦いを挑ませてもらう」


警察が来た。
男は消えた。
山本と同じ『分身』能力者なのだろう。
僕達は国を敵に回す前に世界の過激集団に目をつけられてしまった。




僕の家で緊急会議が開かれた。
始まると、伊藤は「予測していなかった」と言った。
それは僕もそうだった。
なんで世界と戦争をしている『W』が『C』という弱小の組織のことを知っているのか不思議で仕方がない。


僕達はしばらく活動を休止することにした。
僕は活動前から危険が生じることは予測していたが、予測を遥かに超えた危険だった。
休止で会議が終了し、僕達は解散した。
僕はナナミに食事のお誘いをしたが断られてしまった。


「飯なら、俺らと行こう」


伊藤が山本と一緒にご飯を食べに行こうと誘ってきた。
遠慮します………と言いたいが「うん」と言った。
僕と伊藤、山本はHFへ向かった。
< 50 / 467 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop