多重書きの二等辺三角形

しばらく沈黙が続き、円城寺くんは口を開いたんだ。


『…いいよ。』


えっ、マジっすかー!!!


やった♪


チャンスが巡ってきたんだ☆


『お試し期間ね?それ名案だと思うよホントに。』


「でしょ♪今日から1週間…私を見て評価して?」


『いやっ、評価って言うと言葉悪いんじゃんか。でも知るための時間は確かに必要だもんな。お互いがお互いのことをちゃんとさらけ出して知っていこう!!なっ?』


「うん♪」


『じゃあ今日からよろしく。』


彼はそう言うと右手を差し出した。


それが私達の第一歩だった。


あまりによそよそしい始まりだったんだ。


何気ない1日が忘れがたい1日になった瞬間だった♪

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