新撰組の姫君 〜もしもの世界・斎藤一編〜
「一君って、ホントに副長さんのこと尊敬しているんだ…」

「おぉ〜。だろ〜?あの2人はホントに仲いいぞ〜。」

…朝から左之さんは飲んでいるのだろうか?

酔っ払いみたいな話し方だなぁ…

「…十六夜、座るぞ」

あれ?

そういえば最初一君って私のこと『奏』って呼んでくれていたような…

「一君」

「…なんだ?」

「奏です。」

「…知っているが。…どうした?」

「十六夜じゃ無いです!十六夜ですが…」

「…?…あっ。間違えていたな。…済まない奏。」

「いえいえ。もう間違えないでくださいね。一君。」

「副長〜!此処空気が桃色で生き辛いです!」

「知らん。」

周りでも声が飛び交っている。

が、一君に奏と呼ばれた喜びで聞こえていなかったのでしたとさ。
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