いつか、きっと。

闇霧中、そして。










頭が割れるように痛い。



内側からガンガンと、ハンマーにでも殴られているように。




痛い―…





「薬…どこだっけ…」





楓と別れ、家に着いてからの15分の間。



痛む頭を抑えながら、私は頭痛薬を求めて棚の中をあさっていた。




お母さんがいればすぐにでもわかるのに…



都合悪く、お母さんはいなかった。



買い物にでも行ってるんだろう。





「もう……」





薬なんてめったに飲まないから、薬箱がどこにあるのかなんて知るはずもない。



はぁ……


もういいや。


諦めよう……



すっくと立ち上がり、棚を元に戻した。
< 35 / 358 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop