いつか、きっと。




鏡夜がいなくなってから、嫌いなものが増えた。



朝も雨も、寒いのも。




ちょっとは好きになれたはずだったのにな……





「早く…早く、帰ってきてよ………鏡夜……」





それもこれも全部、鏡夜が悪いんだから。



鏡夜が、鏡夜が悪いんだから。




……鏡夜のせい。





「……っ、ばかぁ…!鏡夜の馬鹿やろう…!」





鏡夜が笑ってくれないから。




鏡夜が…




―――鏡夜が私の隣にいてくれないから。





あぁ、涙が出てきちゃった。



ずっとずっと我慢してたのに。




これも、鏡夜がいないからだよ。




―――どうして?



ねぇ、どうしてなの…?
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