メロンパン
出逢い
メロンパン、それは私の大好きな食べ物。
メロンパン、それはみんなから愛される食べ物。
メロンパン、それは食べると心があったかくなって、安らぎを与えてくれる食べ物。

そんな人、この世の中にいるんだろうか?
まず私は違う。
いろんな人を思い浮かべてみるものの、やっぱり見つからない。
HRの時間、先生が、接する人で自分は変われる、と言っていた。
それは本当なのかもしれない、けどそんな人がまだ私にはいない。
今は学校の近くのカフェで、友達と話している。
おそらくこれからの私の人生に、何のの影響も与えないであろう友達。
私の人生を変えてくれる人は、この先現れるのだろうか?
周りを見渡す。
入口付近に同い年ぐらいの男子の集団がいる。
人数は3~4人。
ん?
その中にふと目にとまる人。
スラッと長い手足で、身長は180cmくらい、整った骨格にきれいに並べられたパーツたち。
髪は茶色で、パステルカラーのオーラが漂っている。

「ねぇみる、あれ見て。」
そう言って私は指をさした。
「おォ、はるくんじゃん!」
「いや、それじゃなくて、その隣。」
「ん?あの茶髪の人?」
「うん!」
「が…どうしたの?」
「はァ?!あのカッコよさ、分かんないの?!」
「え、かっこいいとは思うけど…」
「けど?」
「絶対手ぇ届かないじゃん。」
「…。」
「それより、はるくん呼ぼうよ!」
「はるく~んッ♥」
「おォ、みるちゃんッ!ん?りあもじゃん。」
「こっちおいでよォ」
そう言ってみるは、はるとその他の友達を呼んだ。
そのくせ、
「何話せばいい?」
なんて聞いてくる。
意味わかんない。と思いながらも、気になっている男子の前でそんな態度がとれるわけがなく、自分はいいやつだと思いながら、
「自己紹介しよォ」
と言った。いや、言ってあげた。
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