モルヒネ
ﾙｸﾃﾝ軍基地に着くと、すぐに会議室へと案内された。


今唯一誰も使っていない部屋は会議室だけらしい。


あたし達は椅子に座った。


「本当は軍基地にﾍﾞﾙを連れてきちゃだめなんだけどね。」


ﾘｰは、優しく言った。

「仕方ないわ。ﾙｸﾃﾝの街に置いていくわけにもいけないし。」

いつになくﾘｻﾞは厳しい感じだった。

…こわい。


「早速だけど、ﾍﾞﾙ。謝らなければならないわ。本当にごめんなさい。」


びっくりした。
まさか、謝られるとは
思ってもいなかった。
突然のことにあたしは言葉が出なかった。


「まさかﾚｼﾞｽﾀﾝｽが襲ってくるとは思わなかったわ…。きっと読まれてたのね。」

ﾘｻﾞは、はあ…と、重たいため息を吐いた。


「ﾚｼﾞｽﾀﾝｽにﾊﾞﾚﾝｼｱの人間が混ざってなきゃいいんだけどな。」

「…そうね。でも混ざってない確率は０では無いわ。」


え？ﾊﾞﾚﾝｼｱ国人？

「混ざってたら、何か危ないの？」

あたしは何も知らないので、聞いてみた。
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