【短編】『おもいで文集』
ミニスカに下着のような薄着な女を見て、明らかにヤった後だとわかる。

昨日は彼は『バイトだからごめん』と私の誘いを断っていた。

私は信じてた。

バイトだと。

浮気より、嘘に苛立った。



そして涙が出た。
そのまま涙を流しながら洗面台へ走った。

私は彼が家に置いていた歯ブラシを持ってベランダに走った。


まだ彼らはイチャイチャしながら歩いている。


『死ね!』
また私は言ってしまった。
そして歯ブラシを彼らへ放った。

2人に当たらなかったが近くに落ちた。 うるさい声が静まる。
女は一瞬こっちをみた。


それがわかると勢いよくベランダを閉めた。
虚しく、バンっとベランダを閉めた音が響いた。

床に崩れて
ボロ泣きだ。

泣きじゃくった。



寝癖の髪がさらにグシャグシャになった。
そして姿見の前に立ち、ボロボロになった自分と向かい合った。



―今日は仕事を休んで…どこか行こう。

こんな気分で仕事なんか行けない。

そう思った。

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