15歳のラビリンス
カバンを机の上に置いたとたん、ヒラッと何かが床に落ちた。
それは白い封筒だった。
手紙…でも入ってるみたいな。
「…郵便…でも来てたのかな?」
カバンを置く前から机の上にあったのかもしれない。
でも、裏表見ても宛名や差出人の名前は書いてなかった。
不思議に思ってていねいに封を切って中を開けると、手紙が一枚入ってた。
一番上に『美織へ』と書かれてる。
その字に見覚えがあった。
これは、ジンの字体だった…。