LOVEらいふ
「亜矢、キスぐらいいいだろ?」



「やだ」



こんな皆の前でキスなんかできるわけない。



「やだじゃねぇ」



「いーやーだ!!」



子供のように駄々をこねるあたし。



「これも焼肉のためだぞ」




光輝はズルイ。

焼肉の事になるとあたしが断れないって分かってて言ったんだ。


でも………


「キスはいや!」


キスは本当に嫌!
恥ずかしい。

いや、もちろんキスじゃなくても嫌なんだけどね?



「なんでだよ」



「なんでも!!
嫌なもんは嫌なの!!」


「亜矢に拒否権ねぇし」


なにこの俺様。

なーんかムカつく。



「…もう!なんなのよ!
キスなんて絶対いやー!!」



「だめ」



だめって…!
なんでそれを光輝が決めんのよ!



「いやだってばぁ!!」




「なんでだよ」



恥ずかしいからだってば!



“恥ずかしい"が言えないあたし。

恥ずかしいなんて言ったら、今更何言ってんだって言われるの分かってるし。




もう周りの事なんて完全に忘れて、また大声で言い合いを始めたあたし達。



「亜矢、もしかして恥ずかしいとか思ってんの?」

「っ思ってない!!」


「キスなんて何回もしてんだろ!?
なに今更恥ずかしいとか思ってんだよ!」



「だから!!思ってない!!」



「じゃあなんでだよ」



「キスしたくないの!!
なんでわかんないのよ!!」








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