永久の贄[BL]
反論しようとしたのに、それを阻む者が現れた。

それは雪でもなければ月花でもない。そこにいたのは……。


「ば、ババ様……」

「朝から喧嘩かい? 仲の良い事じゃのう……」


なんか驚く気にもなれない。だってババ様ならこういう屋敷にも簡単に入れそうだから。

根拠はないが長老だし、妖狐の血を引いているし。


「な、何をされに……」

「海理の様子を見に来たのじゃよ。昨日の晩は診られなかったからのう……」


雪と月花は驚いているけれど、そういえばそうだったのだ。

あの時代わりに診てくれた弟子の人が言っていた。ババ様が来る事を。でも……。
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