私のドライな彼氏
ドライな彼

★本当の彼

知香は、以前妹と飼い犬のライムと来た家の近くの公園に来ていた。



告白を返されて、どんなに嬉しかったか。


あんなに遠かった先輩が、彼氏。


あたしを特別な人と思っていてくれて、嬉しかった。


あたしの名前を知っていてくれて嬉しかった。



でも、喜んでいたのはあたしだけだったのかな?


先輩は、何とも思っていてくれていなかったのかな?



「大好きだったのに・・・・」



薄暗くなってきた空。


ベンチの上で知香は涙を流した。



「どうしたの?」



頭上から声が聞こえ、顔を上げると、そこには



「あれ?その服聖蘭学園のだよね?」


「へぇ、可愛いじゃん。」



他校の制服を来ている、男が二人、目の前にいた。



「あ、あたし帰ります。」


「いいじゃん。オレらと遊ぼうぜ。」


「そうそう♪いいとこ連れてってあげるよ。」



そう言うと、いきなり知香の腰に腕を回してきた。



そこで、知香の頭の中で何かが切れる音がした。




「行きたくないって言ってるじゃない!!」


「うっ」




苦しげに声を出した男の腹には知香の肘が。



「はっ?・・・てめぇ女のくせに」


「その女に倒されてたんじゃ、もともこもないじゃん。」



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