hair salon 『K』

少し話していると、黒田さんが目頭を押さえて


「ヤバい…眠くなってきた。」

と言った。


「最近忙しそうですもんね。

せっかくの休日にすみません…

そろそろ帰りますか?」


「うーん…ちょっと寝れば平気だと思うけど…」


「ね、寝ますか?」


「いや、カフェだからやめておく。

帰るか。」

私達は席を立ち、お会計をしてからカフェを出た。


お会計はもちろん私


黒田さんにやめろ、と言われたけれどハサミを買ってもらったのに、ここまで払わせるわけにはいかない。


粘り続けて、私が払った。


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