hair salon 『K』
「え、えーっと…」

最上さんはスプレーを拾い上げ、ティッシュで拭いた。


そしてゆっくりある人物に指をさして


「あの人です…」

と言った。


見るとそこには爽やかに笑いながら髪を切る男の人。

かっこいい人…

目の保養になるなぁ…


最上さんは黙って私の顔を正面に向けて髪にスプレーをかけた。


「……かっこいい人ですね。」


「やめてください…」

顔を赤くしながら再びハサミを手にして、私の髪を切る。


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