hair salon 『K』
「奈央はまつ毛長いからビューラーしただけでかなり変化するよね!!

あと、色白だから唇もリップ塗っただけで赤く見える!!」


「そう…かなあ」


「そうだよ!!

……で、そんなにいきなり可愛くなっちゃって…誰のため?」

美里亜が意地悪くニヤリと笑みを浮かべる。



「だ、誰のためでもないよ」


「へぇ〜…?髪もボブにしてから可愛くなって、今だって変化をしてて…

誰のためでもない…ねぇ。」

美里亜は目を細めて私をじろじろ見る。


この視線には…負けてしまう。

「……わかった。話すよ」

ため息混じりにそう言うと、美里亜の目が輝いた。


「実はね…」

美里亜に話ながら、私自身もあの人との出会いを思い出していく。

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