極超短編劇場
毎日僕にメールが来るんだ。

写真が添付されててね。

でも本文は書かれてないんだよ。

写真には、女性の後ろ姿が写っててね。

そう、最初は後ろ姿だったんだ。

でも、毎日少しずつ振り返っているんだ。

ある時気が付いたんだ。

この女性は、どうやら僕の昔の彼女らしい。

それでって?

まあ、聞いてくれよ。

その彼女、ずいぶん前に自殺してるんだ。

なっ怖いだろ?

昨日のメールなんかもう横顔になってて。

えっ?違うよ、僕は悪くなんか無いよ。

所で君、可愛いね、一人?

なんだ、彼氏待ってたんだ。

ん?さっきの話し?

ホントの話しだよ。

証拠みせるよ・・・

あれ?携帯が無い。

え?彼氏が来た?ゴメン。

人と話すの久しぶりだったから。

みんな、僕を無視するんだ。

うん、じゃあ。










「一弥、さっき、何一人ブツブツ言ってたんだ?」

「ちょっとね、空気が濁ってたから。」

「訳、わかんね。」

「分からない方が幸せだよ。」

脳ミソ、飛び出した奴にナンパされなくて済むからね。
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