シンデレララブストーリー
真紀が黙ると、ディオンは不安げに口を開いた。



「初めてマキを見たのは、公務でこの国に来た時だ。」


「え?」


「その時は車の中から見ただけだったが、足の悪いお婆さんが信号を渡るのを手伝っていた。」




あ、あの時の・・・・・・




「皆自分のことばかりで、しかも足が悪く歩くのが遅いお年寄りの面倒は億劫なようだ。だが、マキは違った。そこに惹かれた。」


「そんな前に知られてたなんて・・・」



そういうと、ディオンはフッと続けて、ソファーに座った。


真紀は向かいに座った。




「ただ、その時は行動しようとは思わなかった。でも、再び公務でこの国に来た時、またマキに会った。」



あたしの前にディオンが初めて現われた日だ。


突然車から降り、真紀の手を引き連れ去った日。


真紀の毎日が変わり始めた日。



「運命だと思った。」



ディオンは真剣に真紀に話した。



「同じ街とは言え、たった一人の女性とまた会える確立なんか限りなく少ない。だけど、俺たちは出会った。」



運命・・・・・・・・

あたしとディオンが?

一般市民と皇子様が



「だから、コレを逃したら二度と・・・チャンスはないと思ったんだ。」




ディオンは必死に真紀に気持ちを訴えた。




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