君を愛してない・・・

後悔

治療を受けているはずのルイスの姿が見えません。


一体どこへ行ったんだ?


ラウノは城内と庭をくまなく探しましたが、見つかりませんでした。


それどころか、召使の誰も、ルイスのことを覚えている者がいなかったのです。


その夜、ルイスを捜し回ったラウノの体は疲れ切っていました。


ですが、心はもっと悲鳴をあげていました。


なぜ突然いなくなったんだ?

しかも誰も覚えていないだなんて。


仕方なく、寝床に入りました。


でも、眠れる訳がありませんでした。


寝床にまだルイスの匂いが残っていて、それがどうしようもないほど、ラウノを淋しく思わせました。



こんなに、このベッドは広かったか?



ラウノは心が締め付けられる思いでした。



ルイス・・・あなたは、どこへ行ってしまったのだ?

私をもう、愛してはくれないのか?

当然か・・・あれだけ、酷いことをしてしまったのだから。

でも・・・お願いだ。

あと1回だけ、私にチャンスを与えてくれないか?



ラウノは心の中で、必死にルイスに問い掛けました。


返事なんて来るはずも
ないのに・・・・



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