天国へ、ご案内します。

甲斐は私の頬に触れ、意地悪な微笑みを浮かべた。



『私がいないとお嬢様は何も出来ないのです。大人しく私と一緒にいればいいのですよ。』



『な……っ!!』




ぴーぴーぴー




お互いポケットに入れている小型連絡機が鳴った。
仕事の合図だ。



【優衣、甲斐、出動せよ。】



『了解です!!甲斐、行くわよ!!』



『お嬢様、そんなに急ぐと転びますよ。』



『飛んでるのに転ぶわけないでしょ!!見てなさい、今日こそ一人で魂を救ってみせるんだから!!』



『お嬢様には百年早いですよ』



『…っ!!』



不本意だけど、今日も甲斐と一緒にお仕事です。



でも、さまよい悩める魂を導く為、天国案内人優衣、今日も頑張ります!!



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