天国へ、ご案内します。
千里の元へ戻った。
さっきと変わらず校舎を、女の子を見つめていた。
『千里ちゃん、あの女の子と一体何があったの?』
『……あの子、美月(みつき)とはずっと友達だと思っていたの、あの日までは。』
千里は視線をそらし、私を見て小さく笑った。
『私の話、聞いて貰えますか?』
『うん、もちろん。』
私は少し緊張しながら千里をじっと見た。
千里の表情からはどんな気持ちを抱えているのかが分からなかった。
憎しみか、後悔か。
何も読み取れない、そんな表情だった。
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