*短編小説*花びらを胸に
ついに、彼女のもとに彼がたどり着きました。
まさか彼がここまで来れるとは思ってもいなかったので、少女は彼の胸に飛び込みました。
『無事でよかった』
二人は同時にお互いを心配し、同時に言葉を言いました。
彼らは見つめあい、そのまま顔を近づけました。
茶色の、決して美しくはない背景の中、彼らの口付けだけが一等輝いていました。
それは
愛する者同士の
誓いのコトバ
彼らだけが知っている
互いを愛するために必要なもの…―――。