五里霧中



夕日が傾きかけた頃、


「夕ご飯だよー!」


階下からリンの声が聞こえてきた。



オレはカイルの体を揺すり、可哀想だが夢から起こす。


「……ご飯だって」


「……うぅむ……」


寝ぼけ眼を擦って、カイルが脳を覚醒させていく。


オレはそんな彼女の手を握り、階段へと足を進めた。



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