My Little Girl(加筆修正中)



「田沢」

うん?

振り返ると、南先生がいた。

「南先生」

「まさか、田沢や大原の副担任になるとはな」

先生、頭を掻いてる。

そんな姿も絵になるのよね、イケメンって。

「覚えていて下さったんですか」

「1年前だぞ、覚えてるさ。まだ、そこまでぼけてない」

い、いや!

「すみませんでした」

慌てて頭を下げ

「ハハハ…いいって」

「でも先生、中学の先生になるんじゃなかったんですか?」

南先生は、去年私達の中学に教育実習生としてきて私のクラスの担当だった。

大原君はクラスは違ったが、数学の授業で習っていた。

「俺、高校の資格も持ってんの。3月に大学卒業してイギリス研修に行ってたんで9月からやっと教師。ここ、俺の母校だから」

「あ~そうなんですか」

納得。

「ところでな、田沢」

「はい」

「お前、バスケって…」

「あっ、やっぱり勘違いしてますね、先生」

「勘違い?」

「私と北本さんは、男子バスケのマネージャーしてるんです」

「マネージャーか。そうだろうな、お前激しい運動は」

「できません」

先生の言葉尻を取って

先生がニヤッと笑い

「相変わらず天然か?」

せ、先生…何言うんですか!

「失礼ですよ。去年よりはましになりました。…少しは」

段々小さくなる。

「ハハハ…だけど去年の印象がな」

あ~恥ずかしい。

「わ、忘れて下さい、そんな昔のこと」

「昔って1年前だけど」

「1年前っていえば大昔です」

「ハハハ…落ち着け」

えっ?

「す、すみません」

わ、私、何やってんのよ?

「謝らなくてもいいから」



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