My Little Girl(加筆修正中)



改札口を出たら

「ただいま。お迎えありがとう」

奏ちゃんが待っててくれた。

「おかえり。飯食ったのか?」

「うん。ご馳走になった」

「チョコレート出来たのか?」

「うん。チョコクッキーだよ。奏ちゃんにも渡すね」

「謙介が楽しみにしてた」

「ハハ 先輩なら一杯貰うんだろう…ん!あっ、奏ちゃん」

急に立ち止まった私を見て

「ど、どうした?」

「奏ちゃんももらう?」

「何を?」

「チョコ」

「去年は小野寺先輩がバスケ部全員にくれたやつだけもらったけど」

「他は?」

奏ちゃんモテるから絶対もらってるよね。

「他って…後はお前だけ。あっ、後お袋とお前のお母さん」

へっ?

そうなの?

「あのぅ、学校の女子からは?」

「はぁ? もらうわけねぇだろ」

「ほんと?」

「嘘言ってどうなるんだよ。ほんとにほんと」

よかった!

でも、ほんとは渡したい女の子いたんだろうな。

何だか悪いな。

当たり前みたいに奏ちゃんに渡してるけど…

もし、私の片思いで渡したとして断られたら泣いちゃうよ。

ちょっと複雑。

「ほら、ぼけーとしてないで行くぞ」

「あ、うん…奏ちゃん」

「ん?」

「手 繋ごう」

「ん」

手を差し出して…

恋人繋ぎしてくれた。


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