俺が堕ちた……相手は王子?
「おいおい、そんな怖い顔してナンパ失敗やったんか??」
「んな訳ないやろ!!さっきまで両手にギャルやったわ」
大きく腕を広げて見せた俺の姿に苦笑する男、相沢圭。
「心配なんやろ?王子様が」
「……心配!?……するかっ!!!」
「じゃあ何で駅に戻ってたん?」
「それは……俺を縛りつける透に説教してやろうと思って……」
俺がそれ以上言えず、言葉を止めたのは……見た事のないような相沢の寂しそうな顔やった。