月に秘めた恋
ただでさえ 親父は苦手だった


「この前の試験の結果・・・


なんなんだ?」


「また俺の答案見たのかよ?」


親父はよく部屋に勝手に


入って試験の答案を見る


「90点って・・・どうかしてるだろ


ちゃんと勉強してるのか?」


「・・・ちょっと出てくる」


そう言って スマホを持って


部屋を出た


「湊! 待ちなさい!」


「・・・勝手に俺の部屋に入って


こんな風に答案見て


息子のプライバシー勝手に見るなよ!」


階段をおりて 靴を履いて


家のドアを勢いよく閉めた


くそ・・・なんなんだよ


「湊?」


声のする方を見ると


光里が立っていた


「・・・光里」


「またおじ様とケンカ?」


「うるせーよ」


そう言いながら 俺は歩き出した


「なんだかんだ言って


おじ様 湊の事心配なのよ」
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