“いぢわる王子”のお気に入り♪【完】
もちろん、その際、女の子達はあたしのことを睨むことを忘れてはいない。


そんな嫉妬と羨望の眼差しの中。


「もぅ!
ちょっと!
勉強なんかいいから、あたしのこと呼ばないでよ!」


急いでいぢわる王子のそばまで行って、それだけ言って引き返そうとすると――…


「んなわけにはいかねぇな。
紗衣。
ほら座れ」


いぢわる王子は、隣の席の椅子を引き寄せ、ぽんぽんっと叩いた。
< 52 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop