our kind of love

「…白井さんに用?」


彼女とは違い、今時のファッションに化粧のその子は、眠たそうに目を擦りながら俺に問い掛けた。


「…あ、はい」


とっさにそれだけ言うと、今度は欠伸を噛み殺しながら半ば予想していた答えを投げ付けた。


「とっくに出てったよ」


「え?」


「一時間くらい前かな?ちょうど音が聞こえたから出てみたら、トランク持ってでてくとこだったよ。お隣だし年も近いから、色々世話になってたし、挨拶とかして」


< 76 / 91 >

この作品をシェア

pagetop