色×iro~素顔のままで~
何となく、気づかれないように、後ろのドアから教室に入る。

天野とちょっと親しげに話してるとこに、妬いてる自分がいる。

うわー。

嫌だ。

いいじゃん、誰と仲良くしてたって。

だいたい、こんなことを感じている、自分が嫌すぎる。

なのに、連は、あたしに気付いて、近付いて来る。

一瞬、自分の心の中を見られそうな気がして、逃げたくなった。

でも頑張って、ひきつりながら、連に向き合う。

「オレ、ちょっとひやひやしてた」

急に変なことを言う。

「え?何?」

でも、あたしに向かって喋ってる。

それから、ニッコリ笑う。

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