色×iro~素顔のままで~

アメジストの言葉


     ⭐
「『怖がればよかった』ってどういうこと?」

あたしは、驚いた。

コレは連の声、だけれども、インターフォンから響いてきた声だった。

「え?」

「母から頼まれたものを、持ってきた。取りに来てくれない?」

あたしは慌てて、玄関へ走り出した。

学校から帰って少し経った時間。

連がうちに来るなんて、いつ以来だろう。

鍵をはずす。

と、ドアががっと開いた。

「なんてね」

言って、連が入ってくる。
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