色×iro~素顔のままで~
「あれじゃない?プリンターとかって何かの処理中に他の操作したりしたら、”アイム ビジー”って出ない?」

彼女はますます混乱する。

「今、頭の中ほかの事で手いっぱいだから、今度にしてくれって、ことじゃない、か、な」

「・・・・・・話があるんだけど。しか言ってないのに?」

「それだけ言えば充分内容は分かったのかも。百選練磨くんだから」

「ひゃく・・・?何?」

「何でもない。例え用件が『先生の用事を伝える』とかでも、まともに処理できないくらい、頭の中がぐちゃぐちゃだったのかもしれないし」

言いながら、気が重くなってきた。

昨日は、普通にご飯食べに行ったのに。

けっこう長い時間、うだうだとどうでもいいことを喋ったのに。

それなのに肝心のことは、何もきいてない。

あたしは、自分が幼なじみをふりかざしてるだけで、連の信用なんか少しも得ていないんだ。

今更、それを、痛感させらてる。

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