色×iro~素顔のままで~

コスモスの呼気

     ⭐
珍しく、遅刻とは無縁の早さで家を出た。

連に出くわさないために。

なのに、

目を疑う。

道の前を、連がゆっくりと歩いていた。

どう、しよう。

昨日が過ぎれば、この感じは消えていてくれるんじゃないかと思っていた。

なのに、はかなく消え去ったのは、その期待の方だったようだ。

連の後ろ姿。

それを見つけただけで、平常心を失っている自分がいる。

どうしよう・・・

足が止まった。
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