お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~


「あ……うん。あの……っ」



あたしはポケットから取り出したものをアキに見せた。


それは、昨日なくしたネックレス。



「あぁ。やっと気づいたんだ」



アキが涼しく笑う。


その笑顔に、どうしようもなく愛しさがこみ上げる。



「お前さぁ、さっき俺がポケットに入れたの全然気づかねーんだもん。人のこと鈍いって言えねーし。自分だって相当――」


「アキっ、あたし……」



張りつめた声で切り出したあたしを、アキが不思議そうに見た。

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