お隣さま ~放課後のアイツと恋の距離~
「とにかく。あたしはまだ準備の途中だから家に戻……あぁぁっ!!」
素っ頓狂な声を上げたあたしに、アキが「何だよ」と眉をひそめた。
「ふ、服っ! 汚れてる!」
白いワンピの肩の部分に、ファンデがべったり着いてる!
最悪だ、この日のために買ったのにっ!
「――どうかしたの?」
あたしのわめき声を聞いて、アキママが入ってきた。
「なんか服が汚れたんだって」
涙目のあたしの代わりにアキが答える。