ちっぽけな世界の片隅で。
(3)


沈没船の謎が知りたいから、海の底にもぐる。

ゾウよりでかいマンモスのことが知りたいから、凍え死にそうな、南極に行く。

人類以外の生命体を知りたいから、真っ黒な宇宙へ飛び立つ。


その大元をたどっていったら、はじまりは全部、好奇心だ。

なんで?どうして?それは、どういうこと?

知りたい、からはじまる。ちいさな好奇心の種は、地球から飛び出して、重力の枷を取り払い、無重力空間を、自由にさまよう。




『四時間目 自習』


黒板に書かれたそれは、右上がりで、とてもあわただしい文字だった。

時間割では、次の授業は国語の予定だったけれど、突然の変更。

先生が急に、体調を崩してしまったらしい。


・・・先生でも、そういうことがあるんだなぁ。

ざわめきがおさまらない教室のなかで、ぼんやりと考える。


そりゃあ、先生だって、わたしと同じニンゲンだし。水?とか、酸素とか。同じ成分でできているのだから、当然なんだけど。

でも、わたしたち生徒と先生って、なぜか、べつの次元にいるような気がする。


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