ダサい恋人
「あの……佐伯?」
あたしは佐伯に呼び掛けるけれど、返事がない…。
抱き締められてる腕の力を強めた事は確かだろう。
「佐伯……苦しい…」
隙間なくギュウッと抱き締められているため、息が締まる。
あたしの投げ掛けに反応したのか、佐伯はバッと腕を離した。
「わりぃ…。」
「うん。大丈夫だけど…。」
なんか…気まずくなっちゃった…。
静かな空気が流れる。
……なんか…緊張する。
バンッ!
ドアが荒々しく開いた音がした。
……肩がビクッと跳ね上がる。