a☆u★c-G2-!



「邪魔するわよ。チサト!」


賑やかにドタバタしている部室のドアがノックも無しに開かれる。

入ってきたのは生徒会副会長である鮎川で、どうやら逸識を連れ戻しに来たようだった。

これもよく見る光景で、暇さえあれば部室に遊びに来る逸識を、鮎川を始め八重や五島がやれやれと連れ帰っていく。

逸識はといえば、特に反省の色も見せずに悪戯っぽく笑って誤魔化すのだった。


「アンタ今度は何してんのよ。話し合いあるから集まるようにって言ってあるでしょ。会長が居なかったら始まらないんだからね」

「テヘペロ」

「ちっとも可愛くないから」


邪魔して悪かったわ、と形だけ謝って、鮎川はピシャリとドアを閉める。残された部員は、嵐が去ったあとのような疲労感にため息をつく。


「依頼も無いし、なんかもう1曲…」


そう言いながらリモコンの操作をしていた巡だったが、あれ?と首を傾げる。


「嗅いだ覚えのあるニオイが来るッス」


その数秒後、ノックも無しに再び部室のドアは開かれたのだった。







【探せ!美少女サーチエンジン】


< 101 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop