ベンニ
「日本に行ったんだ。これ、全部日本のもの。」



ベンニはヒューと軽い口笛を吹いた。




「全部君のだよ。この財布は君の母さんにいいんじゃないかな。」



ベンニは胸が熱くなるのを感じた。



「ありがと。ウ゛ォルフィ。なんて言ったらいいか…。」



ベンニが言い終わる前にさえぎってウ゛ォルフィは言った。



「礼なんて、いいよ。これからも君が日本に行けないことは知ってるからさ。」




ベンニはそれらの物珍しいおみやげに夢中で、ウ゛ォルフィの言っていることを聞いていなかった。
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