ベンニ
ベンニはひとしきりタバコを吸うと、いつものナイフをポケットに突っ込み、部屋から出た。




足音を立てないようにそっと歩いた。



一階へ降りる階段に向かうまでに、レネの寝室があった。一旦通り過ぎたベンニは、何かを思い出したかのように、レネの寝室のドアの前まで戻った。



ほんの少しだけドアを開けて中をのぞいた。クリスと向かい合うようにして眠るレネの姿があった。




ベンニは何かボソッと独り言を言うと、ドアを閉めて下へと降りた。

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