【完】愛しい君は
“ずっと、美穂が好きだった。“
何よりも待ち望んでた言葉なのに
あたしの思考回路は止まったままで。
「‥うそ。」
「嘘じゃない。」
強く否定する優太に少し、戸惑った。
「俺、美穂は新川が好きだと思ってた。」
新川‥?
みんな新川、新川なんなのよ。
あんな奴好きなわけないのに、
「好きなのは、優太だよ‥。」
手を伸ばして優太の手を握る。
あまりにもその手が
温かくて泣きそうになった。