【完】愛しい君は

君の視線は



  **


「美穂おはよ。」

「菜月おはよ。」


いつもと変わらない朝。

親友の丸山菜月に声をかけて

自分の席につく。


「美穂ちゃん!」


聞き慣れた嫌な声に思わず顔が歪む。


「宿題みせて~!」

「新川、毎朝うるさいって。」


新川遥、性別は男。


「いいじゃん。みせてみせて!」


犬みたいな性格。

外見も犬っぽいけど。


「‥はい。」


ノートを新川に渡しため息をつく。


「美穂ちゃん、ありがと!」


そしていつもの飴を置いてった。

甘い甘い、いちごの飴。






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