『K』
しかし。。夕方になり陣痛らしき痛みが始まった
『ママ、陣痛かも。。』

『あら、とうとう来たわね』

ママは経験あるだけあって慌てない。

『。。あ~ぁ』

波のように痛みが来てはまた少し経って痛みがさる。。

それの繰り返し。

私がベットで横になっている間、ママが入院の荷物をまとめてくれる。

『マユ、歩ける?車で病院行くわよ!』

『。。うん大丈夫。』

『しっかりね!大丈夫だから!』

『うん!』

ママの言葉に支えられ二人車で病院へと向かう。。

病院へ着くと私が椅子に座っている間にママが受け付けを済ます。

『山村さん!こちらへどーぞ』

看護婦さんに着いて病室へ向かう。

『間隔が短くなってきたら教えてね!お母さんも側に居てあげてください』

『はいわかりました』

私は一人、波くる陣痛に耐える。。

『あぁ』

高い声を出すと余計痛い。。低い声で唸る。

『どう?間隔短くなってきたかもね』

『うん。。。』

『先生呼びましょう』

『。。。』

あまりの痛さに意識が朦朧とする。。

陣痛部屋での待機。

『もうイキみたい?』

『はい。。』

PM20:00

とうとう分娩室へ入る。
『マユちゃん!!頑張るのよ!頑張って赤ちゃん産むのよ!ママが側にいるから!』

ママの声が聞こえなくなる

ここから一人、頑張るしかない。

助産婦さんの指示に従いいきむ。

『う゛ぅ~』

『ほら!もっと頑張って!』

『あぁ~はぁはぁ』

私は力いっぱいいきむ。

『ほらもっと!』

『う゛~う』

助産婦さんが私のお腹を押す。

苦しい。。

はぁ。。もうダメ。。

『ほら!頭でてきたよ!あとちょっと!』

『はい。。はぁはぁあ゛~』

力強くいきむ。

『あと一回だよ!最後!頑張って!』

『う゛~ぅ』

。。。。。

『フェ~ン。。』

産まれた。。

小さな声で産声をあげた。

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