青騒-I SAY LOVE-
醜い嫉妬心からきてるのは分かっているんだけど、ハジメさんと並行してケイさんの心を掴む弥生ちゃんには苛ついたりもした。
お友達なのに苛々するなんて最低だと思ったけれど、嫉妬心を止めることはできそうにない。
それだけ私の中でケイさんという存在が大きくなっているんだろうなぁ。
ケイさんとは好きお友達でいるって決めたのに、何故か、ケイさんのことを想うと切なくなるし泣きたくなる。
感情が爆ぜて寝る前に一泣きしたこともあった。
涙と一緒に醜い嫉妬心も好意すらも消えてしまえば良い。
切に願ったこともあった。
とはいえ、現金な私はケイさんに会うと心が踊り、目で彼の姿を追っていた。
鬱々悶々とする日々。
弥生ちゃんに恋心を抱くケイさんも同じみたいで、ふっと“エリア戦争”以外のことで溜息。
誰にも聞こえない声で「なんで好きになったかなぁ」って吐露する面を目撃してしまう。切迫した顔に、ああ、ケイさんも苦悩してるんだなぁって痛感。
お互いに恋愛には恵まれていないんだなって失笑を零してしまった。
そういう類なんだからしょうがないと思っていても、零れる溜息と想いだけはどうにもならないんだ。お互いに。
一憂一憂する私の様子に響子さんが心配してくれたけど、虚勢を張って大丈夫と笑ってみせた。
大丈夫としか言えなかったんだ。
「さてと、どげんして戦法を立てるかねぇ」
今日も話し合いをしている私達。
私は分析組 相手の出方を窺い分析するグループに身を置いていた。
いつ、『エリア戦争』に先陣を切るのか、目処を付けるために一生懸命話し合いに参加。
でも涼さんの問い掛けに何も意見する事ができない。
だって何も思いつかないんだもの。喧嘩なんて殆ど参加した事がないから。