この涙が落ちるとき
吉田カナは、こっちを見ると顔を赤くした。
もちろん、こっちと言っても見たのは渉。
渉の方を見ると、渉も顔を赤くして吉田カナがいない方を見ていた。
なーんだ、両思いか。
吉田カナが見えなくなると、渉は顔をあげ
「教室、行くか」
と言った。
俺は、あぁ、と言ったが歩き出す気にはなれなかった。
だって、恵美が男と喋っていたから。
俺は思わず恵美と楽しそうに喋ってる男をガン見してしまった。